レヴィオルストーリー2
何だかコイツもいらない感情に汚染されたみたいだ。
つまんねぇの、とブエノルに聞こえない程度に呟いたクウェンナ。
そろそろ本題に入ろうと、またヘラヘラ笑顔を作り上げた。
「…アレン苦しそうだったね。生きてる?」
その質問に、何を思い出したのか初老のくせに真っ赤になっていたブエノルは目を丸くして驚いた。
「見てたのか?」
「影からね。でも手出しは出来なかった。」
「なぜ…??」
「そういう命令さ」
ブエノルの問いに答えたクウェンナは、つまらなさそうに口を尖らせた。
(仕返しに痛い目合わせるチャンスだったのに。)
つまらないことだらけだ、とクウェンナは心の中で嘆いた。
「命令…?前から度々言っていたが、それをしているのは誰だ?
私に接触するようになったのもそいつの命令か??」
「そいつ?次そんな呼び方したら殺すよ」
クウェンナの冷たい言葉にブエノルは押し黙った。
満足そうに頷き、黒髪の青年はブエノルに人差し指を向ける。