レヴィオルストーリー2
「……大丈夫だよ、心配しすぎ。」
やっと口を開いたアレンは微かに笑った。
「わしらは帰らなきゃ駄目なんじゃよなぁ…。」
「レイちゃん、アレンを縛り付けといてもいいんじゃよ」
「えっ」
一瞬本気で驚いたレイは苦笑いして二人を見送った。
ドアを閉めて、二人きりになり───沈黙。
アレンは気分が悪いのか、体を横にして瞼を下ろしている。
とりあえずレイはベッドの傍ら──アレンが体を向けている側に椅子を持ってきて座った。
気付いていないのか気付いているのか、アレンは微動だにしない。
「…ごめんなさい」
勇気を振り絞ってそう言ったレイは、布団からはみ出したアレンの片手をそっと両手で包む。
その言葉と行動に、アレンは瞼を上げると碧の瞳をレイに向けた。