レヴィオルストーリー2
「…アレン!!」
「アレン様!!」
ギルクとマケドニスが同時に駆け出した。
アレンの両側について、爪をたて握り締めている手を頭から引き剥がそうとする。
しかしアレンの次の言葉で、マケドニスの方の動きが止まった。
「……嫌だッ、違う!俺は…母さんを…、殺してない…。」
ハッとして、アレンをまじまじと見る。
そして口元を手で覆い、マケドニスまで涙ぐんだ。
「…おい!マケドニス!?何してんだ、アレンを何とかしねぇといけねぇだろッ!!!!」
「…あっ、は、はい…。」
ギルクに渇を入れられ、マケドニスは何とか涙を引っ込めまたアレンに手を伸ばす。
そこでいきなりバッと顔を上げたアレンが二人の腕を思い切り振り払った。
「………触るな!来るな!」
─────来るもの全てを拒むような、悲しみと怒りの入り混じった瞳。
その迫力に二人の男は動きを止めた。