レヴィオルストーリー2
「…………アレン?」
ギルクがギョッとしながら恐ろしいその目を見る。
今まで敵にこの冷たい瞳を見せることはあっても、自分達が怒りの対象になることなどなかった。
それなのにこうして、アレンはギルクとマケドニスをめちゃくちゃ睨んでいる。
「…帰れ…。もう、来るな…」
少し息を切らしながら低く呟いた。
ギルクはその様子に眉を潜める。
「………帰れるかよ。アレン、どした?何か嫌なことでもあったのか??
寝てろよ。起きてんのキツいんだろ??」
「…黙れ。触るな」
ギルクが再度伸ばした手を、アレンは唸るように拒絶した。
寝台の上で後退りして、せまいそこから落ちかける。
マケドニスが慌ててアレンを抱きすくめた。
それを好機とばかりに彼を離さない。
「…嫌だ離せ…ッ」
「離しません。落ち着いて下さいアレン様。ここはあのカルアシティじゃありません。」
「…黙れ。お前だって…知ってたんだろ…ッ」
その言葉に一瞬固まったマケドニスは、アレンを無理やり寝台に寝かせるとゆっくり頷いた。