レヴィオルストーリー2

『フーン…。この子がエレスの…。将来いい男になりそう』

『でもハーフですよ』


クウェンナが拗ねたように抗議した。


何の話かわからないアレンは困惑しながら二人を見上げる。




(これは逃げた方がいいのかな?)


そういえば残りの大人達はどうしたんだろう。





『いずれにせよ、まだこの子は殺しちゃ駄目よ。最後に必要になるんだから』



どうやらあっちでは話が終わったらしい。



アレンがそわそわしているところに、女性がクウェンナを引き連れ近付いてくる。



またまた硬直した小さな子供を見て女性はクスクスと愉しげに笑った。





『…可愛い子。』




そう言いながら曖昧な色の髪に手を伸ばし、頭を撫でる。






その行動に母を思い出したアレンは一度恐怖と悲しみを表情に出してから、急に無表情になった。




女性はそれを眺めると妖艶に微笑む。









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