レヴィオルストーリー2

クスクス笑いながらよくわからない返事を返す女性に、小さなアレンは苛々していった。



『意味わかんないし。』

『わからなくていいの』


余裕な態度に更に苛々。



『…だから大人って嫌いだ』


そう言うとアレンはするりと女性の横をすり抜け、リビングに向かった。




『何しに行くの?』


『まとめて出てってもらう』



その感情の籠っていない言葉に女性はクスリと笑った。




『無駄よ。もう動かないわ』






女性の言う意味がわからないし、わかるつもりもなかったアレン。



だが、リビングに行くと理解せざるを得なくなった。









最初に、むせるような気持ち悪い臭いが鼻につく。


鉄を含んだような、むあっとした臭いだ。



顔をしかめていつのまにか閉まっていた扉を開けると、真っ先に目に飛び込んできたのが──────……














『………ッ!!!!』














紅。



赤い、水溜まり。






白い床に赤い液体が満たされ、そこに無惨な姿であの大人達が死んでいた。










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