レヴィオルストーリー2
「…あ、こっちの方が…いい…」
アレンは暢気に言いながらも、呼吸を少し乱している。
「あ、アレン、そんなに悪いの?凄く熱いし…大丈夫?」
「レイが熱上げたんだろ」
どさくさに紛れて強く抱き締めるアレン。
「俺が寝るまで…ここにいて」
甘えん坊になるアレンに、レイは思わずキュンとしてしまった。
しかもこれは自分だけに。
「寝てからもずっといるわ」
レイは自分もアレンの背中に手をまわした。
しばらくすると、アレンはそのままいきなりレイに思い切り体重をかけて凭れてきた。
「ひゃ、アレン?」
返事はない。
とくとくといういつもより少し速い心臓の音と、すぅすぅという寝息だけが聞こえる。
「えっ、このまま寝たの…?」
まさにアレンはそれをしていた。
「アレン…」
ある意味感心しながら、レイはアレンをそっとベッドに戻して布団をかけた。
そして手を握ると、自分もゆっくりと瞼を下ろした。