レヴィオルストーリー2

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

一方、アレンが話し声を聞いた勇者の執務室。



そこではレイ、ギルク、イル、マケドニス、クナルが集まって話し込んでいた。





レイとイルとクナルは目が真っ赤。



ギルクとマケドニスは険しい表情。






話が終わるとみんな黙り込み、気まずい空気がその場に満ちた。




グスッと鼻を啜り、レイの気分は重い雰囲気に更に沈んでいく。








─────カタンッ









「……?」





ふと、物音がした気がして。




レイは顔をあげその方向を見た。





「…レイ?」




イルが涙声で不思議そうに彼女の名を呼ぶ。



レイは物音がした方向────アレンが眠っている筈の彼の部屋と隣接する壁を見てから、ゆっくり立ち上がった。








「アレン見てくるわ」


「え?うん…」




他のメンバーもきょとん顔だが、それらを無視してレイは執務室から出た。




さっき聞いたマケドニスの話が頭の中でぐるぐる回っている。







アレンに会えば泣いてしまうかもしれない。




それでもこの嫌な予感の正体を、突き止めたかった。







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