レヴィオルストーリー2
何も言わず、何も変わらず。
ただ固まっているアレンにレイは小首を傾げて声をかける。
「…アレン?」
「…………………。」
「……あの…、いきなりすぎたかしら?…ごめんなさい」
レイは沈黙に耐えられなくなって、思わず謝った。
いつもならそこで軽く吹き出すアレンも、今日はただ無言のまま。
しかしおろおろするレイを見ると、
「……ビックリしただけ」
そう言って、彼女に向けて少し微笑んだ。
「……えっ、あ、そう…?」
レイはアレンの完璧な笑顔に一瞬硬直したが、苦笑いしてそう返す。
「ん」
「…ならよかった。困らせちゃったのかと思ったわ」
「若干困ったけどな」
「…もうっ意地悪」
ぷくっと頬を膨らますレイ。
アレンは目を細めて、彼女を少し眩しそうに見つめた。
レイはそれを眠いのだと勘違いして慌てて立ち上がる。