レヴィオルストーリー2
「…………クナル。」
「休んでなさいって言ったでしょう。」
困ったように自分を見るアレンに、クナルは腰に手を宛て怒って言ってみせる。
目が泣き腫らして赤いので何だか変な感じだ。
その赤くなった目を見たアレンはまた表情を曇らせた。
そして、小さく呟く。
「……シルラのとこにも…行きたいんだ」
その言葉に、肩を掴む手の力が緩んだ。
アレンはクナルを見上げるとその手を退ける。
「…ごめん。俺が起きれば良かったんだ。」
真っ直ぐクナルの目を見つめそう言うと、謝られたクナルの方は顔を歪め今にも泣き出しそうな表情になった。
辛うじて言えたのはこの一言だけ。
「……アレン君が謝ることないわ」
その言葉にアレンは目を細め、それから少し視線をマケドニスに向けた。
彼はアレンとクナルの二人を眺め優しい顔をしている。
「……ならいいけど。でも大体予測はつく。ルシアンが…何かしようとしたんだろ。」
「悪いのはそのルシアンよ。だから気にしないで」
それからクナルは行くことを許可し、無理はしちゃ駄目よと念を押した。