レヴィオルストーリー2
アレンがギルクとイル、レイと共に去った後。
クナルは残ってくれたマケドニスに寄り添い、また泣いていた。
「……クナル」
彼女の頭を撫でてやりながら、マケドニスは目を伏せる。
しばらくして落ち着いたクナルは更に真っ赤になった目でマケドニスを見上げた。
「……大丈夫か?」
「……うん、ごめんなさい。ありがとう」
そのまま広い彼の胸に頭を寄せる。
「……一回だけ、貴方の話を聞く前に。アレン君が起きてくれたらって、思っちゃったの」
「……………。」
「…あの子が人一倍責任感が強くて、何でも一人で背負っちゃうのはわかってたのに…。」
「………そっか」
優しく抱き締めてやりながら、マケドニスはそれだけ返した。
クナルは目を瞑って微かに頷く。
「………シルラもそんなの望んでないわよね。スパイと接触とかしちゃったんだしシルラも悪いのよ。」
「……それでも。アレン様なら許してたと思う」
「…………そうね」
四人が去って行った方向を見やり、二人は微かに笑みを見せた。
そのまましばらくそこにいたが、怪我人の手当ての為に二人一緒に歩き出す。
しっかりと、腕を組みながら。