レヴィオルストーリー2
アレンが不思議がる横でレイが薄紅色の唇を動かす。
「………二日ぶりかしら?」
「き、昨日ぶりです」
何故かどもって答えるモスウェル。
真っ青になって冷や汗をかいて、怪しいこと極まりない。
「?」
?マークを頭上に浮かべだしたアレンに、ギルクが事情を説明してくれた。
「昨日マケドニスと俺らでここ来てよ。レイがキレたんだ」
────キレた。
それで十分だった。
痛いくらいに二人が恐がる理由がわかる。
「………ご愁傷さま」
ボソリと呟いたアレンの声は、二人に届いたのかどうか。
「アレン、ルルアンがしたことならあたし達がもう聞いたよ。後で話すからっ」
まだギルクの背中に引っ付いているイルがそう言って無駄にバタバタ動いた。
ギルクはびくともしない。
「……わかった。じゃあ、お前らの処分なんだけど…」
顎に手を宛て考える仕草をしたアレンだが、すぐにはっと顔を上げた。
「アレン?」
歩いてきた地下牢の長い廊下を見やり、黙ったアレンにイルが声をかける。