レヴィオルストーリー2

「………貴方が勇者様?」


女性の方がアレンに声をかけた。

そこでようやく気付いたルルアンがまた顔を輝かせる。


アレンにくっついたまま頷き、ルルアンが返事をした。



「そうだよママ!アレンだよっ♪」

「いや何か微妙に答えになってねぇよ」


とりあえず静かにツッコんどくアレン。


ギルクがブッと噴き出した。




「え?そう?」


ルルアンはきょとんとして首を傾げる。


「…勇者ですか?って聞いてるのにアレンだよってのはおかしいだろ」


アレンはまた苦笑いして教えてやった。

それから女性と男性を見上げて軽く会釈すると立ち上がる。


ルルアンは今度はアレンの腰に腕を回した。



「…アレン=ブロドニスです。お察しの通り…勇者、です」


ルルアンのせいでちょっと言いにくかったが気にせず続ける。


アレンが自己紹介すると今度は向こうの男性が口を開いた。




「私はローレム=エフィア。その子の父です。
こちらはアンナ=エフィアでその子の母親。」



アンナと呼ばれた女性がペコリと頭を下げた。


ローレムと名乗った男性も同じくそうする。




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