レヴィオルストーリー2

言ってすぐにアレンは後悔した。



(………ほら、やっぱり。)



さっきまで花開いていた笑顔が消えていく。


変わりに驚きの表情が現れた。




「……亡くなった?」


ローレムが掠れた声を出す。


アンナに至ってはもう泣きそうだ。

その母親に抱っこされているルルアンも目を丸くしていた。



「……はい」


ギルクが後ろについたのを感じながら、アレンはそれだけ返す。


それ以外に言いようがないのだ。



「…ウィスカが?何故…」

「殺されました」

「……まさか」


信じられない、といった様子のローレムとアンナ。


ルルがクゥンと一声鳴いた。







「…本当ですよ」


ふと、その場にいた誰のでもない声がする。


横に立った男を見上げてアレンは安心したような表情を見せた。




「ルティさん…」



アンナが彼の名を呼ぶ。


ルティは力なく微笑むとアレンの肩に手を置いた。




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