レヴィオルストーリー2

「……え?ブエノルにも?」


レイが目を見張り驚きながら、でもきちんと失礼のないように聞き返した。


教皇は真っ白な髪をサラリと揺らし頷くと、真っ直ぐアレン達を見る。




「……三国会談。いい機会だと思いますの。ちゃんと戦争をしない条約を結ぶべきですわ。」



そう断言すると、封筒を開き中の便箋を抜き出した。


またまた白いその紙には、教皇のものと思われる細い綺麗な字が書いてある。



それを渡されたアレンはさらっと目を通すと黙り込んでしまった。




「…アレン様、何て書いてあるんですか?」


痺れを切らしたマケドニスがそう訊けば、無言で便箋を差し出してくる。


側近は丁寧に受け取ると、読みやすい整った文字の列をレイ達にもわかるように声に出して読み始めた。




その内容は簡単にまとめると、争いの制止者からの忠告。




世界の女神ファンリュジョンにその使命を与えられたリシェラルク皇国は、二国の争いを見てみぬフリはできないということらしい。





< 705 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop