レヴィオルストーリー2
教皇はにっこり微笑むと側近を押し退け首を横に振る。
「いいえ。私の親戚にも会えましたから」
「……シリティーですか」
ポツリと返すと、アレンはさぞ喜んだであろう彼女を想像してみた。
………コニスがいらないことを口走った理由が何となくわかってしまった気もするが、それは置いておく。
「私の側近のこのニーナが、貴方…達、かしら。一週間後の会談で案内致します。」
紹介された教皇の側近、ニーナは憤慨した表情を主人に向けていたが、ハッとアレン達の方を向きペコリと礼をした。
アレン達も礼を返すと、いくらか質問をする。
まずレイが
「私達も行っていいんですか?」
と驚いたように聞くと、
「もちろんですわ」
と教皇は微笑み、
「もしかして泊まりっスか!?」
とギルクが嬉しそうに言うと、
「はい。そうです」
とニーナが機械的に答える。
あまり外国への出張に付き合ったことのないレイ、ギルク、イルの三人は、よほど嬉しいのかきゃあきゃあ騒ぎだした。
それを穏やかに見つめる教皇は、ふとアレンを見ると彼の表情に笑顔を消す。