レヴィオルストーリー2
瞼の上から光が射すからか、遮断した視界が微かに赤い。
────赤。
一瞬三つの残酷な光景を思い出してしまったが、すぐに頭の中から追い出した。
あれらは、終わったこと。
でもこれは、これからのこと。
しかも近い未来。
───直感がそう告げている。
(……今度はきっと防いでみせる。)
だがそう決めても不安なものは不安なのだ。
失明したときの真の暗さではないこれは、泥沼にはまったようなアレンの心情を表しているのかもしれなかった。
ゆっくり瞼を上げて、三人とマケドニスを見る。
美しい澄んだ碧の瞳は、何かを覚悟したような──鋭い、しかし哀しい光を帯びていた。
それに気付く者はいない。
この場には、まだ───……