レヴィオルストーリー2
辛うじて出した、といった様な掠れた声。
そのアレンの様子にギルクやマケドニス、更には首相を睨んでいたレイもが心配そうに彼を見る。
しかし何故かその行動は更にアレンを追い詰めたらしい。
一瞬表情を歪めた彼は、またあの感情を圧し殺したような無表情になってしまった。
「……具合、悪いんですか」
今まで黙っていたニーナが声をかける。
「違います。お気遣いなく。会談をはじめましょう」
アレンは早口で捲し立てると強制的に三国会談をはじめようとした。
そんな彼を見つめていた教皇は、表情をまたあのニコニコ笑顔に戻してコクリと頷く。
「……そうですわね。はじめましょう」
その一言で納得いかない様子のレイとギルク、マケドニスを置いて会談は始まってしまった。
─────それと同時に。
緩やかに、ゆっくりと。
しかし、確実に。
運命の時へのカウントダウンも、
始まってしまったのだった────……