レヴィオルストーリー2
「アレン、どうしたの?」
自分の横にやって来て柵に肘をついたアレンに、レイは首を傾げ質問する。
「……レイが、いたから。来た。」
「……あの女の人達はいいのかしら?」
そのちょっと拗ねた声にアレンは彼女の顔を覗き込んだ。
それから微かに優しく笑うと、レイの頭を手でポンポン軽く叩く。
ガラスの向こうで女性達が騒ぎ立てた気がしたが、そこはやっぱり無視。
「………いい。俺が来たかったんだから」
「…………もうっ」
叩かれた頭に手を置き、レイは膨れながら口を尖らせた。
嬉しそうなのは見間違いではないだろう。
今度は男性のざわめきが聞こえて、アレンはムッとして扉の先にいる大群を睨んだ。
「……色んな人が見てるわね」
レイは少々嫌そうに呟く。
その隣でネクタイを緩めていたアレンは、彼女と男女の大群を見ると何か思い付いたのか一瞬目を光らせた。
そして、アレンの動きに見惚れていたレイに体を向け、その肩に手を置く。