レヴィオルストーリー2
「…え?アレ…」
驚いたレイの言葉は途中で途切れてしまった。
アレンの唇がそれをやめさせたのだ。
軽いキスだけして離れたアレンは、真っ赤に頬を染めたレイを見ると自分もほんのり赤くなって照れ臭そうに笑った。
「………男避け。」
そう言うと自分のジャケットを脱いでレイに着せる。
「え?アレン?そんなことしたら寒いわよ」
「レイのが寒そう」
綺麗なドレスに身を包むレイに、高価そうなスーツを着ていたアレンはごもっともな事を言ってみせた。
ちなみにどちらも教皇が用意してくれたもの。
「……ふふ、ありがとう」
レイは嬉しそうにジャケットを手繰りよせ、またまた嬉しそうに穏やかに笑った。
アレンの表情も緩む。
それからしばらく二人で雑談をしていたが、不意に何かを思い出したのかレイがアレンの腕を引きその目を見つめた。
そういう場合は真剣な話があるのだと知っているアレンは、同じくマリンブルーの瞳を見つめ返し彼女の言葉を待つ。
「……ねぇ、アレン」
「……ん」
「ブエノルさんのことなんだけど…」