レヴィオルストーリー2
「…!?ちょ、ちょっとアレン…!!」
いきなりのことに驚いたレイは抵抗しようと彼の胸を押す。
しかしビクともせず逆にもっと強く抱き締められ、その行動は意味を為さなかった。
「あ、アレン!こんなことして誤魔化そうとしたって…」
「レイ」
自らの声を遮ったアレンにレイは口を閉ざす。
彼の自分を見下ろす表情が、目が。
声が、真剣すぎて。
何も言えなくなってしまった。
碧の瞳はただ真っ直ぐレイだけを見ている。
「……レイ、約束して」
「……約、束?」
「そう。自分を大切にするって…。」
揺れた彼の瞳にレイは息を呑んだ。
アレンはレイをまた抱き寄せ顔を見られないようにすると、再度口を開く。
「……怖かった。レイが、刺された時…。
もうなくしたくないんだ。自分勝手かもしれないけど…」
「……アレン」
震えている声。
そんな想いをさせてしまったことにレイは酷く悲しくなった。
自分からも彼の背中に腕を回し、その胸に頭を寄せる。