レヴィオルストーリー2

しかし、


「………………。」


思い付かない。


アレンはいざというときに使えない自分の頭を呪いたい気分に陥った。


というか、レイを誤魔化すのは不可能な気がする。



「アレンったら!」



プクッと頬を膨らまして見上げるレイは更に彼に問い詰めた。


どうしても言いたくないアレンはだんだん不機嫌になっていく。



「…………知らねぇ」

「…………………。」


今度はレイが無言になった。

アレンの口が悪くなったのに気付き、同時に不機嫌になっているのも察してしまったのだ。


そして彼女が黙り込んだのをいいことに、アレンは話を逸らそうとする。


「喉乾いた」

「……アレン。それは都合よすぎるわ」


しかし失敗。

レイまで少し不機嫌になる。


あまり怒らせると後々やばい。


そう考えたアレンは素直に言うことに、


「……どうしても言いたくないんだ。今言わなきゃ駄目か?」


……しなかった。


一応素直ではあるがやはり言わない。




< 730 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop