レヴィオルストーリー2
「私が選んでくるから待ってて。
またそこで二人で話しましょ」
アレンに行かせたら絶対お酒とっちゃうから、と付け足してレイはさっきのバルコニーを指差す。
しかしアレンは嫌そうに顔をしかめてみせた。
「レイが一人で?
……無理、駄目。やめろ」
「どうしてよ。飲み物くらいとって来れるわ」
「そうじゃなくて…」
他の男が寄るから、
そう言おうとしたアレンは何故かそこで口をつぐむ。
そして少しレイを見てから、気が変わったのか大人しく頷いた。
「…今のなぁに?変なアレン」
きょとんとしながら言ったレイは、その後少し笑ってから飲み物を取りに行く。
────しっかりアレンのジャケットを羽織ったまま。
そのレイを見送っていたアレンは、彼女の姿が見えなくなるとガラス越しに外を覗き見た。
既に日も落ちていて街灯が煌めく西側から、エルフの森に続く真っ暗な北側に目を移す。
そして、何かを見つけたのかその美しい碧の瞳を光らせた。