レヴィオルストーリー2
40.対面
「…よぉし、天才イルちゃんやっちゃいまぁす☆《位置断定》!!」
大聖堂の広い庭園の片隅。
出来るだけ目立たないようにする為にわざわざそんなとこまで移動したレヴィオル一行は、早速アレンの位置を掴むべく行動に移った。
何故かいつも魔法発動の事前に掛け声(という名の自惚れ)を披露するイルが、足元に白く光る魔方陣を広げる。
位置断定魔法は高度な白魔法だ。
それを軽々とやってのけるイルは確かに凄いが、自分で言ってしまう為どこかぬけて見える。
「ふぬぬ~…」
「どう?アレンの居場所、わかった??」
変な唸り声をあげたイルに、待ちきれないとばかりにレイが声をかけた。
訊かれたイルはわざとらしく眉間にシワを寄せ、閉じた瞳をさらにギュッと瞑り首を傾げる。
「ふんぬ~…」
「そんな返事いらないわ。早く言いなさい」
痺れを切らしたのか、冷たく言い捨てたレイはイルの首を締めようとした。
「お、おいおいおいおい!
何しようとしてんだレイ!」
「何って魔法を促進させようとしてるのよ」
「いや死ぬから!イルが天国に促進するだろ!!」
ギルクは慌ててイルに伸ばされたレイの手を掴み引き戻した。