レヴィオルストーリー2
「レイちゃんったらかなり気が動転してるわね」
すっかり酔いから醒めたクナルが愉快そうに笑って言う。
その隣でマケドニスが真っ青になって呟いた。
「…レイ様がSに目覚めたのかと肝を冷やしましたよ」
そんな言葉にレイではなくギルクが反応する。
「そんなことなったらヤバイ!アレンより恐ろしくなる可能性大だぞ!!」
そうしてマケドニスとギルクは恐怖に震えレイから一歩離れた。
「S?それはないわよ。Sはクナルさんだけで十分」
とりあえずレイは否定する。
すると今度はクナルが首を突っ込んだ。
「あら、私ってSなの?」
「うん、確実にSだな」
こう返したのはもちろんマケドニスである。
「そういえばクナルさん、酔ってたんじゃなかったんですか?」
レイがそう訊ねると、クナルは「酔いざましもらったのよ」と言って何故か頬を赤らめたとか。
「んん~、あぁ~ッ!もうムカつくうぅううぅ!!」
暇な連中がいつもと大して変わらないやり取りをしていた中、イルが急に大声をあげて喚いた。
その瞬間魔方陣はスッと消えてしまう。