レヴィオルストーリー2
目を閉じ神経を研ぎ澄まし、魔力を察知する。
イルがそうしている間、他のメンバーは今度は静かに待っていた。
しばらくするとピクリと少女の眉が動き、続いてはあぁ~、と息を吐く。
瞼を上げくりっとした茶色い瞳を覗かせたイルは、皆と目が合うとにっこり笑った。
「アレンの魔力、みぃ~っけ☆」
その言葉にレイ達にも笑みが広がる。
「ナイスだぜイル!どこだ、どこだ?」
ギルクが彼女に駆け寄り頭を撫でながら訊くと、イルは嬉しそうに笑って質問に答えた。
「北に真っ直ぐっ♪そう遠くないよっ♪」
「本当?良かった」
そう言ったレイがホッと息をつき、安心したように微笑む。
「でもこれは魔法したところだから、たぶんちょっとまた進んじゃったと思うッ!」
「北に?」
「うんっ。真っ直ぐ北だから♪」
ギルクにもっと褒めて~、と擦り寄りながら、イルはクナルの問いにそう返した。
するとマケドニスが何やら唸って考え込む。