レヴィオルストーリー2
「第三議事堂に忘れ物でもしたんでしょうか…」
その呟きに反応したのは。
「忘れ物?そんな筈ありませんわ。出るときにきちんと確認致しましたから」
「そうですか…って、え?」
マケドニスは聞こえた声に目を真ん丸にして振り返る。
その先には、ニーナと共にこちらを見ているサリルナ教皇の姿が。
つまり、マケドニスに言葉を返したのはサリルナ教皇だった。
「き、教皇様!」
マケドニスと同じく驚いたレイが口元に手を宛て彼女を見る。
教皇の前での失礼はよくないので、あくまでおしとやかに、だ。
「皆さんの様子が気になりまして。着いて来ましたの」
オホホホホ、と上品に笑ってみせた教皇はそう言うと白く長い髪を後ろに流した。
ニーナも同じようにいつも結っていた赤茶のストレートの髪を後ろに垂らしている。
二人共レイ達と同じくパーティーの正装のままだった。
「そんな、わざわざ外に出て下さったんですか?」
クナルが言うと教皇はにっこりしながら頷き、目を細めた。