レヴィオルストーリー2

「アレンがいませんわね。それでこんなところで探していたのですか?」

「はい。あの…せっかくパーティーしてくれたのに、ごめんなさい」


イルがしゅんとして申し訳なさそうに謝った。

その姿に教皇はまたまたニコニコする。


「いいえ。仕方ありませんわ。あの子のことが心配なんでしょう。わかりますわ」

「え?」

「あの子はナティアの息子ですもの。私だって気になりますから」



その教皇の発言にその場の全員が目を見開いた。


ギルクが代表して恐る恐る質問する。



「ナティアさんを…、アレンの母さんを知ってるんすか?」


その問いに教皇はきょとんとしながら首を傾げた。


「あら、アレンから聞いていないかしら?私はナティアの親友でしたのよ」




 …………………。




 しばらくの沈黙。




そして。


「「「ええぇえぇ!?」」」


マケドニス、イル、ギルクの大合唱が暗い夜の庭園に響いた。


レイは声こそあげないものの驚き目を丸くしており、クナルだけがよくわからない様子。


彼女はアレンの母親のことについては自分は一切知らなかったということに、今更ながらに気付いたとか。



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