レヴィオルストーリー2

「……………」

「おいおい、何か言わなきゃわかんないだろ?
ほんっと無口になったなぁー。
お兄さんそんな風に育てた覚えないよ??」

「…は?」

「うっわ超睨んでんじゃん。アレン怖いなぁー」

「……………」




 …ムカつく。




(何だこの余裕)




前は俺の魔力見てめちゃくちゃビビってたくせに。


鬱陶しいこと極まりない。




「……あのさ。俺の記憶、なんだけど」


しばらくクウェンナを睨んでいたアレンがやっと口を開いた。


クウェンナはアレンを見ながらニコニコ笑っている。



「記憶…ねぇ。やっぱり戻ったかい?」

「…何でいきなり思い出せたんだ?」


とりあえず疑問だったことを訊ねてみた。


すると目の前の彼はニコニコしたまま腕を組み、アレンを眺める。

そしてその問いに答えるべく話をはじめた。



「…お前の魔力が全開になったからだよ。
お前の方が魔力が強いから、だから今までかかってた魔法が打ち消された。」



クウェンナは説明し終えるとまた口を閉じる。

何が楽しいのかは知らないが、ずっと笑顔だ。



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