レヴィオルストーリー2
「……でも…、それじゃおかしい」
笑みを浮かべる彼の答えに、アレンは眉を潜め異論を唱えた。
クウェンナはそんなアレンに小さく首を傾げる。
「何が?」
「…俺は魔王との戦いの時、魔力を全開にしたんだ。それなのに何で二回目で…」
そのアレンの言葉に納得したのか、クウェンナは彼が話す途中にぽんと手を打った。
……何だかわざとらしい。
「あぁ、それはな。エレス族の特徴だよ。
エレス族は歳を重ねる度魔力を大きくする。
逆にゼウス族は小さくなる。
ごく小さな変化だけど、それがお前にそういう結果を残したんだ。」
やけに詳しく教えてくれるクウェンナに違和感を抱きつつも、アレンは理解して頷いた。
それからまた黙り込んで、かつてお兄さんのような存在だった男を睨む。
「……何で俺がお前を追ったのか、わかってんだろ」
そのアレンの言葉に、クウェンナはへらっと力の抜けた笑みを見せると「さぁ?」とわざとらしく瞬きしてみせた。
アレンのイライラゲージが急激にアップする。