レヴィオルストーリー2
「本当に、それくらいあの人が好きなんだ。
あの人が人じゃなくたって、そんなのどうでもいい。
従うことで傍にいられるなら、俺はあの方にとことん従う。」
「…アレン様を裏切ったのも、命令されたから?」
話を聞いたマケドニスは、自分が誤って見てしまった主人の過去について切り出した。
あの過去でクウェンナはアレンを殴り切りつけ、散々痛め付けた挙げ句刺し殺そうとした。
それなのに、
「……そうだよ」
───そうやって、悲しそうに笑う。
クウェンナはどこか寂しそうに、しかし柔らかく笑んでいるのだ。
彼は少し目線を外し、それを離れた場所で戦っているアレンに向けた。
戦闘に夢中なアレンはやはり気付かない。
マケドニスは彼を見つめるかつての親友を見て、確信に近いものを得た。
そしてそれを『確信に近いもの』から『事実』にするべくクウェンナに問う。
「……じゃあ、何で。
何でそんなに優しい目で、アレン様を見るんだよ」