レヴィオルストーリー2
「…本当に、アレン様には言わないんだな?」
「言わないよ。散々酷いことしたし言える立場じゃない。
俺はダーチェス様を選んだんだからさ」
もう話は終わりだよ、と笑ってみせたクウェンナは今度こそ大剣を振るうべく構える。
マケドニスは複雑な心境でそれに倣った。
「悪いけど、親友でも俺は容赦なくいく。
アレンを葬り去るっていう大切な任務があるからね」
ニヤッと唇の端を吊り上げ、クウェンナが走り出した。
マケドニスは問題なく相手の大剣を右手の剣で受け止め、攻撃を防ぐ。
そして至近距離にある親友に向かって、言葉を吐き捨てた。
「アレン様を葬り去る?無理だろ」
その発言にクウェンナは首を横に振る。
「手伝ってもらうことが結構過酷でさ。その後なら俺も勝てるんだ」
「…卑怯だな」
眉を潜めてみたマケドニス。
クウェンナは苦笑すると大剣を握る手に力を籠めた。
「…それでも誰かに殺されるぐらいなら、俺はそうする」