レヴィオルストーリー2
自嘲気味にそう言ったクウェンナ。
そんな彼を一瞬見つめ、マケドニスは空いた片方の手に握る剣を不意に振り上げた。
剣が大きいからか動きが少し鈍いクウェンナは、危ないところでかわし肩に浅い傷を負うだけの軽傷にすます。
「…なら尚更負けられない。主人を守るのも側近の役目だ」
アレンが聞いたら「別にいらない」と冷たく返されそうな言葉だが、マケドニスは笑顔から一変して真剣な表情で呟いた。
クウェンナは一旦マケドニスから離れ、血の滴る肩を押さえ彼を見つめる。
そして、何か面白いことを発見したのか、いたずらっ子のような笑みを浮かべた。
「………な~んだ。
マケドニスも、お兄さん気分なんだなぁ」
その言葉にマケドニスは一瞬だけ目を見開く。
そして、苦笑した。
「……大分前からな」