レヴィオルストーリー2
金髪の女性はアレンの傍らにスッと立ち、目の前の黒髪の女性に笑顔を向けた。
「…………ダーチェス」
ゆっくり、静かに闇王の名を呼ぶ。
一方ダーチェスは、今にも女性に襲いかかりそうな雰囲気で彼女を睨んでいた。
それでも笑みを絶やさない女性に、これでもかと言う程皮肉的な笑顔を向ける。
「…………ファンリュジョン」
「……え?」
ダーチェスの呼んだ名に、その場の全員が目を丸くして固まった。
アレンは傍に立つ金髪の美しい女性を見つめる。
────そっくりだ。
彼女とその目の前にいる彼女が。
金髪の美女は、ダーチェスと同じ顔をしていた。
違うのは、オッドアイの色と髪の色だけ。
闇王ダーチェスは、黒髪で銀色と黒色のオッドアイ。
ファンリュジョンと呼ばれた女性は、金髪で金色と虹色のオッドアイ。
「………ファンリュジョン?神…!?」
アレンに支えられているマケドニスが、金髪美女を見て囁いた。