レヴィオルストーリー2

「あら、ごめんなさい。これ、私の能力なのよね」


また勝手に心の中を読んだ。


ちょっとしかめっ面するアレンに神はほほほと笑って誤魔化した。


隣で虹の精霊が呆れた顔をしている。




そうしている間にクナルが走り寄ってきた。


マケドニスをアレンから受け取り、替わりに支える。




それを確認したアレンが立ち上がると、ダーチェスが後退し未だ樹にもたれ掛かっているクウェンナの傍に移動した。


それを見てファンリュジョンははじめて表情を曇らせる。



「……また死者が。ダーチェス、いい加減にしなさい。

貴女のしたことでたくさんの人が亡くなったのよ」



そう言って、彼女がクウェンナに手を向けると───クウェンナは光り出した。




「……!?」


それをアレンとその隣に来たレイや、マケドニス達も驚いて見つめる。


クウェンナから現れた光は不意に上昇し、天へと昇っていった。




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