レヴィオルストーリー2
金髪美女は自分と同じ顔の黒髪美女を見つめると、悲しそうな顔をした。
隣で虹の精霊が何やらギョッとしているが気にしない。
「……ダーチェス。私にはわかりませんわ。私が貴女に何をしたっていうの?」
彼女はそう言うと妹に一歩近付いてみる。
ダーチェスは余程警戒しているのか、後退すると強力な黒魔法を待機させてみせた。
そして、こう言う。
「……それ以上近付いてみなさい。この場をその子達ごと消し去るわよ」
ファンリュジョンはそんな彼女の言葉に、ピタリと立ち止まった。
それから自分もダーチェスの黒魔法と同じくらい強力な白魔法を発動待機させる。
「……力に呑まれてしまったの?それともあの男の裏切りがそうさせたのかしら??」
「ネオは関係ないわ。私は…今のあんたの地位に立って、私だけの世界を作る。
その為にこの“闇”の力で邪魔者は消すの。
あんたと、この場にいる全員を」
そんな最後の言葉と共に、ダーチェスは魔法を発動させた。
巨大な黒い龍がファンリュジョンに向かい放たれる。
一方ファンリュジョンは同じ龍の形の白魔法でそれに対抗した。