レヴィオルストーリー2
強力な光と闇の魔法がぶつかり合う。
両者の真ん中で激突したそれらは、カッと光って爆発した。
事前にアレンとレイ、イルとクナルが結界を張ったことにより被害を被ったのは誰も乗っていない馬車だけで済む。
その馬車は吹っ飛んで森の中に消えていった。
きっと次に見かけた姿は原型を留めていないただの木となっているだろう。
「…ダーチェス。私と貴女の力の大きさは等しいものなのよ?
こんなことしても意味がありませんわ」
ファンリュジョンはアレン達が自分で自身の身を守ったことに満足しながら、笑顔で闇王にそう言った。
しかしダーチェスは勝算でもあるのか、また魔法を発動させようとする。
「………困りましたわね」
さっき言ったように力は互角。
それなら普通は決着が着かないが、ファンリュジョンは体力面ではダーチェスに負けている自信があった。
…自信、というのもおかしいけれど。
「こんなことになるなら、ずっと座ってないで運動しとけば良かったわ」
そう呟いたファンリュジョンは虹の精霊を傍に呼び寄せ、対策を練ることにした。