レヴィオルストーリー2
そんな教皇の言葉にニーナも頷いた。
「………でも」
アレンは困ったように白い美女を見やる。
「教皇様に怪我はさせられません、とでも?」
教皇はそう言うと腰に手を宛てアレンを見上げた。
強い意志を持った視線にアレンは溜め息をつく。
「………無茶はしないで下さい」
「それは手伝いを許可するってことですわね?」
「俺は貴女に意見できるような立場ではないんで」
教皇はアレンの言葉に満足そうににっこり笑んだ。
「あら、私達は同等の立場ですわよ。同じ国の頂点ですし、そうでなくても人は皆等しいものです。」
「……………。」
さすが教皇。
人々に教えを諭すことも忘れない。
「で、どうするのぉ?アレン」
痺れを切らしたイルが、ギルクの腕にくっつきながらアレンに訊ねた。
アレンはそちらに目をやると、腕をスッと伸ばして神を指差す。
「…あの人に協力してもらう。
正直俺らじゃ闇王には勝てない」
そんな彼の言葉にレイ達は頷いて同意した。
“闇王”についてこの場で聞かれなかったことにアレンは安堵する。
そのことについて教えるのは、この戦いが終わってから。
その方が戦闘にも集中できる。