レヴィオルストーリー2


「じゃあ、そういうことで。今日は終わり」


アレンが締め括ると、四人とも口々に挨拶してから会議室を出ていった。

それと入れ替わりに、亜麻色の髪の女性が入ってくる。



「お疲れ様でしたアレン様」

「…あぁ、シルラ。うん、ありがとう」


ありがとうと言うわりには無表情なアレン。

そのアレンをシルラと呼ばれた女性はジッと見つめた。



彼女はシルラ=リゼリアン。
22歳でサリアンシティ出身らしい結構な美人さんだ。

仕事の手際もよく、城の使用人をまとめる役割を担っている。


あまりにもジッと見るもんだから、アレンは少し眉を潜めた。


「…シルラ?」

「はい」

「何?」

「え、あ。」


そこで彼女は少し赤くなった。

アレンは更に疑問に思う。

シルラは遠慮がちに口を開いた。


「あ、あの、すみません…。えっと、お片付けするので…」

「あ、ごめん」


そう言って立ち上がり、部屋を去ったアレンをシルラはずっと見ていた。




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