レヴィオルストーリー2
「言い合いするなら殺し合いでもしときなさいよゼウス!」
〔あら、八つ当たりしないで頂戴。
それにその名は呼ばないんじゃなかったの?
しかも精霊を殺すなんてこと不可能よ〕
そう言うと闇の精霊はくるりと身を翻し、自分の周りに黒い光を集め始める。
「名前なんてどうでもいいわ。早くファンリュジョンとあの子を連れて行かなくちゃ」
〔了解〕
黒い妖精は短く返事を返すと、その黒い光を二方に放った。
一方は、ファンリュジョンに。
一方は、アレンに。
「!!」
自分に向かって飛んでくる光を見て、アレンは急いで魔力を全解放し結界を張った。
傍にいたレイも光の精霊を呼び出しそれに加わる。
黒い光は二人の結界によって弾かれ、誰もいない森に消えていった。
もちろんファンリュジョンも光を回避する。
〔…あらま、あちらも結構強い〕
闇の精霊は呼ばれた光の精霊を見ながら、意外そうに呟いた。