レヴィオルストーリー2
〔あんな小娘が光の精霊をねぇ。しかもまだ成人もしてないお二人に弾かれちゃった〕
「ちゃった、じゃないわよ。そっちは任せたわよ」
ダーチェスは闇の精霊にそう言うとファンリュジョンに向かい走って行く。
〔はいはーい。殺さない程度に殺して引き摺って行くのよね〕
「殺してんじゃねぇかそれ」
自分がその対象であるのにも関わらず、ついアレンはそうツッコんでしまった。
闇の精霊はそんなアレンを見て嬉しそうに笑う。
〔ふふっ、面白い子。殺り甲斐があるわ。そのくそ生意気な整った顔、恐怖でひきつらせてあげる〕
「…口悪いわね」
アレンの服の裾をがっちりと掴んだまま、レイはボソリと呟いた。
そのレイに光の精霊は話しかける。
〔…注意しなきゃ駄目よ。闇の精霊は虹の精霊に匹敵するくらい強いんだから。
…まぁ、私がいるから勝てるけど〕
何やらプライドらしきものがあるらしく最後にきっちりそう付け足した光の精霊は、寄ってきた虹の精霊に軽く会釈してにっこりした。
精霊というものはそんなにプライドが高いのか。
アレンは精霊士である自分の彼女を心から尊敬したとか。