レヴィオルストーリー2
〔ぅきゃあっ〕
闇の精霊は小さく悲鳴をあげるとジタバタ暴れだす。
それを眺めながら、アレン達はゆっくり精霊に近付いた。
「……悪いけど、気絶しといてもらうか?」
「何だか可哀想ね」
〔ゼウスは悪戯好きで根は悪くないからね…〕
「ゼウスぅ?」
光の精霊の言葉にギルクが反応した。
イルも不思議そうに頭を傾け、暴れる闇の精霊を見つめる。
〔精霊には皆名前があるのよ。精霊は一生慕うって決めた者にしか名前を教えないの。〕
虹の精霊はそう言うと、闇の精霊───ゼウスが暴れないようにキツく鎖を縛った。
〔何もしないなら何もしないから、大人しくしてて〕
〔じゃあ何もしないからコレ外してよエレス〕
〔黙りなさいそれは無理よ。アンタはアレン君を殺すように命令されちゃってるでしょう〕
〔仕方ないでしょう、ダーチェスの命令なんだから〕
少し拗ねてみせると、闇の精霊もといゼウスはアレンの方に顔を向けた。
そのアレンはと言うと、ちょうど隣のレイと今まで喋っていた二匹の精霊をガン見していたところ。