レヴィオルストーリー2

「!!」



いち早く異変を察知したファンリュジョンが、この場にいる全員分の結界を張った。


もちろん闇の精霊にも。



彼女がそうした瞬間、黒い球体が破裂した。



結界の中にいるアレンはレイを引き寄せ目を細める。




「…アレン」

「ん」

「どうするの…?」

「…………。」



レイに言われたアレンは破裂した球体を見た。



そこには真っ黒なガラス体が。





──…魔王を倒したときに見たものと同じ。




魂の心臓部分である、『核』だろう。




あれを叩き割れば、魔王のようにダーチェスは本当に死ぬ。



なのに神はそうしようとしない。





「…何でだよ」



アレンはイライラしながら呟いた。


ギルクも同じことを思っていたのだろう、結界が消えた瞬間ガラス体に向かって走り出した。





「…!駄目よ!!戻りなさい!!」



ファンリュジョンがそう叫んでギルクに手を向ける。


魔法をしたのか、ギルクはあっさり後ろに引かれ止まってしまった。




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