レヴィオルストーリー2

「止めんなよ!あれ壊せば終わりだろ!?」


バタバタ暴れながらギルクは叫ぶ。


ファンリュジョンはしかめっ面すると更にギルクを引っ張り元の位置に戻させた。




「よく見てなさい」



そう言うと手をギルクからガラス体へと向け、魔法を繰り出す。


虹色の光がまた一直線にガラス体へ伸びた。



壊れる、皆そう思ったのだが──…





「!?」




パァン、と音がしてそれは弾かれてしまった。



代わりにガラス体の回りに黒い霧が現れる。





「………さっきの破裂で、もう魂は分断してしまったのよ。

あれはどうやっても壊せない。それがあの魔術の一番最悪なところ。

壊すには、分断した魂を集めてあれにくっつけなければ。

そうすればまたダーチェスは復活するけれど…」


「……嘘…」



神の言葉にイルが小さく呟いた。



ファンリュジョンの言葉の意味は、もうどうしようもないということ。




またダーチェスとは戦うことになる。






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