レヴィオルストーリー2
馬車はニーナが見つけ、壊れていたところはイルが魔法で直した。
乗り込んだ瞬間、レイがあっと声をあげる。
「アレン!」
「ん?」
彼女の呼び掛けに次に乗り込んだアレンが首を傾げた。
レイは綺麗に畳んだ何かを腕に抱え、アレンを手招きする。
「ね、上着!馬車に置いてたのよ、ほら。忘れてたわ、ありがとう」
「…あぁ、うん。でもレイが着てて」
「え?どうして??」
アレンは無言でレイを指差した。
レイは改めて自分を見てみる。
「………あ」
ドレスがボロボロ。
ちょっと際どいところも何ヵ所かある。
「……お、お言葉に甘えさせて頂きます」
「うん」
ちゃっかりレイの隣を陣取りどかっと座ったアレンに、レイは赤面しながら頭を下げた。