レヴィオルストーリー2
マケドニスは最近やっと王座に座ってくれるようになったアレンの前まで来ると、彼に耳打ちした。
「何か物凄い悪態ついてましたよあの人。」
「二重人格っぽいしな」
「……アレン様にそっく」
「あ?」
「何でもありません」
マケドニスは身の安全を優先した。
「……で、話って何」
王座の中でだらけてもたれ、足を組むアレンはマケドニスを見上げた。
アレンの次の仕事。
マケドニスの話を聞くこと。
「…はい。あの、その体勢は…」
「疲れた」
「…あぁ、はい」
マケドニスは色々と諦めた。
彼は何を緊張しているのか、深呼吸するとアレンの碧の瞳を真っ直ぐ見つめる。
「……アレン様の魔力が、暴走した時の話なんですが」
「……ん」
「あの時、氷を割って…俺はアレン様の魔法にかかりました」
「……あぁ」
相変わらずだらけまくりなアレン。
しかしその表情が曇ったのをマケドニスはしっかり見た。
見たが、ここでは引けない。
「……俺は、貴方の魔法にかかって貴方の過去を見ました。
あの、黒い集団。
あれは何ですか?」