レヴィオルストーリー2
マケドニスが呟いた言葉にアレンは瞳を開き彼を見た。
背の高い目の前の青年が言うことは正しい。
魔王が来たことを知られれば、カルアシティは恐れられ観光客が来なくなっただろう。
更にあの闇の支配者が南の塔へ接近するのを、そこに住民がいるのにも関わらず見逃したのだ。
知られればルナスもただではすまなかっただろう。
「………たぶん」
座るアレンがそう返事を返すと、側近は激怒しだした。
「そんな!だからって何であんな暴力…!!」
「金が欲しかったとかじゃねぇの」
「そんなの酷すぎます!どうして訴えないんですか!!」
かなり必死に言うマケドニス。
アレンはそんな彼を見上げたまま、無言で数回瞬きした。
「……今さらしてももう遅い。過去のことなんだし。
それに、何でか知らないけどいきなりぱったり来なくなったし。
俺は…マケドニスがそう言ってくれるだけで十分だ」