レヴィオルストーリー2

「……アレン様…」


自分の主人の言葉に力を抜くマケドニス。


激怒していたのが嘘のように、その表情は優しくなった。



「……そう、ですか…?そう言われると何だか照れますね」

「照れるな」

「いやそんな…」


マケドニスは今度は違う脱力感に苛まれる。


そんな彼にアレンは苦笑した。



「……わかりやすいやつ」




「酷いですよ。俺は本気で…」


「わかってる。わかりやすいからな。

ありがとう」



拗ねるマケドニスにアレンはお礼を言った。


マケドニスは彼のそれに驚き、パチパチ瞬きする。




「……ほら、話はそんだけだろ?
俺今から行くとこあるんだ。」


「あっ、俺もでした。じゃあ失礼します!」



まんまとアレンの策略にはまり、マケドニスは王の間を去った。


それを見送ったアレンは一度伸びをすると、勢いよく王座から降りる。




「……さ、俺も行こ」




ポツリと呟いたアレンは、珍しく上機嫌でその部屋を後にした。





< 845 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop