レヴィオルストーリー2
「……アレン様…」
自分の主人の言葉に力を抜くマケドニス。
激怒していたのが嘘のように、その表情は優しくなった。
「……そう、ですか…?そう言われると何だか照れますね」
「照れるな」
「いやそんな…」
マケドニスは今度は違う脱力感に苛まれる。
そんな彼にアレンは苦笑した。
「……わかりやすいやつ」
「酷いですよ。俺は本気で…」
「わかってる。わかりやすいからな。
ありがとう」
拗ねるマケドニスにアレンはお礼を言った。
マケドニスは彼のそれに驚き、パチパチ瞬きする。
「……ほら、話はそんだけだろ?
俺今から行くとこあるんだ。」
「あっ、俺もでした。じゃあ失礼します!」
まんまとアレンの策略にはまり、マケドニスは王の間を去った。
それを見送ったアレンは一度伸びをすると、勢いよく王座から降りる。
「……さ、俺も行こ」
ポツリと呟いたアレンは、珍しく上機嫌でその部屋を後にした。