レヴィオルストーリー2
やっと一階につき、アレンはそそくさと城を出た。
無駄に広い庭園を抜け、無駄にでかい城門をくぐる。
少し歩くとすぐに目的の場所は見えた。
それは一人で暮らすにはもったいない大きな豪邸。
「いるかな…」
そんなことを呟きながらベルを鳴らす。
しばらく待っていると、その人はすぐに出てくれた。
「おぉ、アレン。いらっしゃい」
「いきなりすみません。こんにちは」
アレンはにっこり優しい笑みを見せた老人──メディンに小さく微笑みかける。
彼はアレンを招き入れ、リビングに通してくれた。
「……今日はリディンさんはいないんですね」
「そうじゃのう。最近行き来ばかりしておったしちと珍しいかの?」
「はい」
悪戯に笑うメディンにアレンは素直に頷く。
それを見た老人は嬉しそうにニコニコ度を更に上げ、孫のように可愛がっている目の前のまだどこか幼さの残る青年に茶を出した。