レヴィオルストーリー2
「……魔力を、とな。それは魔法や魔術もかの?」
「はい。メディンさんなら、俺の魔力について少なからず色々知ってます。
それに、貴方は…当時の法帝候補だった」
アレンはそう言うと自分を見るメディンを見つめ返した。
メディンは懐かしそうに小さく笑む。
「……城の、資料に。書いてありました。
貴方はその実力から法帝になってくれと言われていた。
…だけど断った。
父さんの側近でいたいから、って…」
「……そうじゃの。かなりしつこく言われたが…わしは断った。
法帝の地位は誇らしいものじゃ。
何しろ国の魔法使いや魔術使いのトップじゃからの。
じゃがそれよりもウィスカ様の側近の方が、誇らしく楽しくもあった」
ちとイルちゃんには悪いがの、と呟きメディンは笑った。
それからその優しくも強い笑顔のまま、アレンに言う。
「…じゃがお主、魔力を使いすぎれば倒れてしまうではないか。
それでは修行も仕事も満足に出来まい」